【有料級】ものづくり補助金申請書その1の書き方

【有料級】ものづくり補助金申請書その1の書き方

2021年6月8日
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ものづくり補助金の申請書の書き方を簡単に記載します。
まずは【その1:革新的な試作品開発・生産プロセスの改善の具体的な取組内容】です。

以下に示す目次1~6のタイトルどおりに申請書をつくって書いていきましょう。

【ものづくり補助金】申請書その1の書き方

1.当社の現状

まずは、会社の自己紹介を書きます。
沿革や歴史など自社の歩み、自社のこだわりや特徴などの強み、主な取扱製品、サービスなどです。

審査員が次に読みすすめたくなる、目を引く内容を盛り込むとよいでしょう。
例えば、以下のような内容です。
「昨年、健康経営優良法人に認定されました。従業員の働きやすさと生産性の向上に配慮した経営を行っています」

2.事業に取り組む背景

自社を取り巻く事業環境の変化、新たな事業に取り組む必要性などを書きます。
メイン市場の縮小、新規取引先からの需要増加などが、事業の背景にあるはずです。

具体的に書きましょう。
いつ、どうして事業環境が変化したのか。
事業に取り組む必要性はどこから、どのように、なぜ出てきたのか。
これらの事業に取り組む背景が、具体的に書ければ書けるほど、わかりやすく説得力のある内容になります。

例えば、以下のような内容です。
「売上の30%を占める航空機部品の受注が、コロナ禍により前年度比で90%以上減少している。このため、コロナ禍でも需要が伸びているロボット部品の加工ニーズに対応していく必要がある(事業環境の変化)。顧客からは2021年12月までには、今の2倍の生産能力を求められているが、現在の生産体制では顧客が求める品質と納期を同時に満たすことが出来ない(事業に取り組む必要性)」

3.具体的な課題

新たな事業に取り組むうえで課題となることを書きます。
製造業であれば、品質、コスト、納期のどれかの面で課題が発生しているはずです。
いわゆるQCD(クオリティー・コスト・デリバリー)といわれる問題です。
このQCDの課題について技術的な面を具体的に書いていきます。

たとえば、品質に課題がある場合は以下のようになります。
「現在わが社では航空機部品の精密加工を熟練職人が旋盤とフライス盤でおこなっている。この精密加工は熟練職人の手作業におおくを依存しているため、加工精度にばらつきがある。このため製品の品質が安定せず、補正加工が必要になることが課題となっている」

4.課題の解決策と期待できる効果

上記3の課題に対する解決策を書きます。
製造業であれば、解決策のほとんどは最新設備を導入して新たな生産体制を構築するという内容になります。

たとえば、次のようになります。
「画像寸法測定器による精密測定をおこなう最新のNC旋盤を導入する。これにより、熟練職人なみの精密な測定データを加工機に自動でフィードバックし、補正加工をおこなうことができるようになるため、加工精度の向上と品質の安定が期待できる。

ここで注意することは、「中小ものづくり高度化法」の12分野との関連性を明記することです。
これは補助金の対象事業になる要件であるため必須です。
意外とこれが書けていないため、不採択となる方がいます。

5.事業の実施体制

事業に取り組む実施体制を書きます。
社内外の体制をわかりやすく説明します。

以下、サンプルです。


6.具体的な取組内容とスケジュール

事業のすすめていく具体的な取組内容とスケジュールを書きます。
こちらも図などを使ってわかりやすく書きましょう。

以下、サンプルです。

スケジュールに記載したそれぞれの取り組み内容についても、具体的に説明します。
これは1~2行ていどの簡単な説明でよいでしょう。

たとえば、①設備の使用選定・発注であれば、次のような感じです。
「画像寸法測定器による精密測定ができる仕様のNC旋盤を選定し発注する」

まとめ

その1は、会社の現状をひたすら書きます。
そして、それを踏まえて、どのような事業に取り組むかということを示します。
会社のこれまでの実績、いま直面している課題などが、会社の現状です。
取り組む事業が、課題の解決策、課題を解決したときに期待できる効果などです。

その2は、会社の未来を描きます。