【有料級】ものづくり補助金申請書その2の書き方

【有料級】ものづくり補助金申請書その2の書き方

2021年6月9日
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ものづくり補助金の申請書【その2:将来の展望】の書き方を記載します。
その1に書くことはおもに、現在の内容でしたが、その2は未来の内容を書きます。

その1と同じく、以下の目次1~3のタイトルどおりに申請書をつくっていきましょう。

【ものづくり補助金】申請書その2の書き方

1.ターゲット市場(ユーザー)

今回取り組む事業で開発する製品・サービスを投入する市場について書きます。
ターゲットにする市場の規模、最近の動向を書きます。
市場の動向については、市場が成長していることを書きます。

成長していない市場に製品を投入する場合は、その市場で成長している製品ユーザーをターゲットにすると書きます。
たとえば、縮小するコメ市場で売上高前年比1.2倍を達成する精米機メーカーに向けて精米機部品を投入する、といったものです。

ターゲットが成長していなければ、その事業は将来性がないとみなされ、不採択になる可能性が高いです。

2.事業成果の優位性

今回取り組む事業で開発した製品・サービスが、従来の製品や競合他社と比べて優位であることを書きます。
具体的には、開発した製品が、品質・コスト・納期のどれかの面で優位であることを書きます。

たとえば、納期の面で優位性がある場合は次のようになります。
今回取り組んだ事業により、精米機部品の納期が従来の1/2になることから、取引先からの依頼が2倍になる、といった内容です。

また、事業が成功して成果が得られた結果、自社が業界の中でいかに成長できるか、業界のなかでどのような優位な立場になるか、といった未来の姿を示します。
ここまで書けると申請書の内容が、充実したものになります。

他社の動向はわかりにくいとは思いますが、取引先にヒアリングすることで自社の製品が優位にたてる状況を確認します。
事業の成果を実現したときに自社の製品が選ばれる理由などを聞くことで、競合他社と比べた優位性が類推できることもあります。

3.売上目標とスケジュール

事業で開発した製品・サービスが安定的に売れ続けるまでのスケジュールを書きます。
これを5年分作ります。
いわば、5年間の売上計画です。

売上目標は、製品・サービス1つあたりの単価から計算します。

1年間の売上目標=製品・サービス1つあたりの単価×1か月あたりの生産個数×生産月数

たとえば、「1個あたり単価5,000円の超精密精米機部品の開発」という事業を例にとります。
5年間の取り組みとしては、以下のような流れで進めるとします。

基準年:生産開始前のため売上高はゼロ
1年後:6か月目に設備を導入、
   1か月間で100個の生産体制を構築し、6か月間生産
2年後:1か月120個の高効率生産体制を確立
3年後:新たに職人を1人採用し、
   2人体制で1か月150個の生産体制を構築
4年後:取引先からの信頼が高まり単価が6,000円にアップ
5年後:2人での高効率生産体制が確立し、加工依頼も増加

上記の取り組みを数字に変換し、売上目標を策定します。
基準年:0円
1年後:300万円=単価5,000円×100個×6か月
2年後:720万円=単価5,000円×120個×12か月
3年後:900万円=単価5,000円×150個×12か月
4年後:1,080万円=単価6,000円×150個×12か月
5年後:1,296万円=単価6,000円×180個×12か月

市場が右肩あがりで伸びているのであれば、市場の成長に合わせて売上目標も右肩上がりにしても良いでしょう。

まとめ

申請書その2は、ひたすら自社の将来の展望を書きます。
事業の成果のおかげで、自社が成長し、業界のなかで優位性を確保していく。
申請書を読んでいる人がわくわくするような成長ストーリーを書くことが出来れば、補助金の審査に通りやすくなります。

その2がしっかり書けていれば、補助金を投入したくなる、応援したくなる企業に見えてきます。

その3では、この応援したくなるストーリーを数字で裏付けていきます。